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北海道NPOサポートセンター 北村 美恵子
去る12月1日東京で開催された、NPO法施行5周年記念シンポジウム「NPOの過去・現在・未来」(主催:NPO/NGOに関する税・法人制度改革連絡会)に参加しました。
<現状報告>
「改めてNPO法の意義を考える」山岡義典さん(日本NPOセンター/法政大学)
民間非営利組織が官庁の枠組みとは関係なく法人格を取得できるようになった。市民による自由な社会貢献活動の意義が制度として確認された。非営利法人制度に100年来の風穴を開けた。市民立法である。民間非営利活動の新たな動きを作り出したことを再確認し、これらの意義を風化させることなく、これらの意義を逆手に取るような動きを監視していくことが私達の役割である。
「福祉NPOの過去・現在・未来」田中尚輝さん(市民福祉団体全国協議会)
福祉系NPOの数は増えているが、総NPOに占める割合は当初の6割から5割を切っている。介護保険実施の1,000NPO法人中、介護保険事業しかやらない「えせNPO」が2割あり、介護保険に費やす以上の時間をボランティア活動に充てているか、賃金労働者が5人いれば50人のボランティアがいるか等、活動の質が問われている。
「NPO法人制度の現状と課題」松原明さん(シーズ=市民活動を支える制度をつくる会)
法施行時8〜9万の任意団体が法人化すると考えたが、法人化した団体の2/3は施行後新規に設立した団体だった。新規参入は促進されたが、増加する行政からの委託事業を見込んでの営利企業の参入、暴力団が隠れみのとして設立、詐欺まがいの行為等も見られる。このような団体との違いをきちんと説明できる力をつける必要がある。商取引の活動に積極的になると企業との違いがあいまいになる。公益法人制度改革で公益性の議論が焦点となろう。NPO法は2年後にはなくなるかもしれない。非営利公益か市民活動か、一つの公益性か多元的な公益性か、行政の補完か独立したセクターか、NPOの未来の方向性について議論すべき時である。
パネルディスカッション[NPO法施行による地域及び各分野での変化]
任意団体としての活動を経て法人格を取得した「蔵王のブナと水を守る会」、「日本子どもNPOセンター」、「アジア日本相互交流センター」、NPOで起業した「コーチズ」と、バラエティに富んだパネリスト達でした。興味深かったのはスポーツNPO法人「コーチズ」の報告でした。
コーチズ(広島市)児玉宏さん
立ち上げ1年半は収入ゼロだったがボランティアが集まった。子ども達へのスポーツ指導はボランティアだったが、高齢者対象の健康づくりについては依頼が多かった。そこで、もと暴走族の若者達に高齢者の健康指導をやってもらおうと考えた。この「青少年ケアサポート事業」が広島県のNPO法人へのアイディア事業委託の第1号となった。16〜27歳の若者10数名を16〜20万円での緊急雇用である。「なぜNPOだったのか」との質問に「他になかったし、行政ににじり寄るため」と笑いをとっていた児玉さんだが、NPOで起業をと考えたのですからボランティアすることになるなんて思いもしなかったでしょう。マスコミで取り上げられるほどの広島の暴走族からの脱退者をNPOに巻き込むとはTVのドキュメンタリーかドラマにでもなりそうである。
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